ドット絵エディター(ベータ版)の紹介〜Monaca Education「ツール」機能〜
お断り
以下の記事で紹介するMonaca Educationの機能「ドット絵エディター」は、2024年5月時点ではベータ版(試用版)として提供しています。記事公開後、画面、機能や操作性が変更される場合があります。
ドット絵エディター(Monaca Education)
ドット絵エディターは、Webブラウザ上で動作するツールです。キャンバスのサイズを指定して、ドット絵を描くことができます。Monaca Educationに組み込まれた機能であり、単体では利用できません。利用するためには、まず、Monaca Educationにログインする必要があります。
Monaca Educationへのログインには、アカウントが必要です。Monaca Educatinのアカウントを持っていない方は、こちらをご覧ください。
はじめてのMonaca Education(一般向け)
https://edu.monaca.io/start
起動
Monaca Educatinにログインし、ダッシュボード画面でプロジェクトを作成するか、既存のプロジェクトを選択して、Monaca Education IDEを開きます。
画面上の「ツール」メニューから、「ドット絵エディター」をクリックして、起動します。
ドット絵エディタによる作画
サイズの選択
最初に、縦・横にいくつドット(正方形のマス)を並べるか、指定します。これは途中で変更できません。よく考えて決めてください。別のサイズの画像を作りたい場合は、新しい画像を作り直します。
トランプの柄のような抽象的な図形や、ゲームの小さなキャラクターであれば、16✖️16で描けます。
ロゴマークなど、もう少し複雑な意匠を作りたい場合は、32✖️32程度の大きさにすると良いでしょう。
イラスト(ピクセルアート)を描く場合は、もっと大きなサイズを指定します。最大で、128✖️512のサイズまで指定できます。
ドット絵エディターの画面構成
ドット絵エディターの画面の部品を説明します。
カラーパレット
画面の右側には、色を指定するためのカラーパレットが表示されています。
カラーパレットには、デフォルトで20色表示されています。
カラーパレットで色を選択した上で、ブラシや塗りつぶし、直線ツール(※下で紹介します)を使い、絵を描きます。
なお、カラーパレットの一番下のスライダーを使うと、それぞれの色味を暗くすることができます。
描画ツール
カラーパレットの反対側、画面の左側には、絵を描くためのツールが並んでいます。
以下では、ツールそれぞれの機能を簡単に紹介します。
ブラシ
「ブラシ」は、絵筆のツールです。ブラシをクリックして選び、カラーパレットで色を指定したあと、キャンバスをクリックすると、そのクリックしたドットに色が付きます。
ドラッグすると、ドラッグした軌跡にあたるドットに、選択した色が付きます。
塗りつぶし
「塗りつぶし」は、文字通り、指定した色でキャンバスの領域を塗りつぶします。画像を作成した最初に、キャンバス全面を同じ色で塗りつぶすことができます。
また、クリックしたドットと同じ色の範囲を、新たな色で上塗りすることができます。1回の操作である部分の色を塗り替えたい場合に便利です。
グリッド表示
キャンバスを、1つ1つのドットを表す罫線で区切ります。囲碁や将棋の盤のような表示になります。
ドットの数を数えながら、絵を描くときに便利です。
元に戻す
編集した手順を取り消し、1つ前の状態に戻します。
クリア
それまでに編集した全ての内容を取り消し、最初の状態にします。初めからやり直したい場合は、「クリア」を選んでください。
続いて、ツールの右側です。
消しゴム
「消しゴム」をクリックで選んでから、キャンバスのドットをクリックすると、そのドットの色が白に変わります。
直線
「直線」を選んだあと、キャンバスの上で1回クリックし、ドラッグしてから、マウスボタンを離します。ドラッグを始めた点から、ドラッグを終えた点までの範囲のドットに、指定した色が付きます。
ブラシサイズ
1回のクリックで塗りつぶす範囲の大きさを決めます。
ブラシサイズが1なら、1つのドットの色を決めるだけです。
ブラシサイズの値を大きくすると、まとめて一連のドットを同じ色に変更できます。
太い線を引いたり、広い領域を塗ったりする場合に便利です。
やり直し
「元に戻す」の操作で戻した操作を、もう1度やり直します。試行錯誤するときに利用する機能です。
画像の追加
手元のPC(Monaca Educationを動かしているPC)から、ファイルを読み込んで、キャンバスに表示し、編集できるようにします。
作成した画像ファイルの保存・ダウンロード
作成した画像ファイルは、Monaca Educationのプロジェクトの中に保存することができるほか、Monaca Educationを操作しているコンピュータにダウンロードすることができます。
画面左上の、3本の横棒のボタン(※「ハンバーガーメニュー」などと呼ばれることがあります)をクリックして、保存先を選択します。
いったん保存した上で、後でまた編集したい場合は、画像ファイルを手元のコンピュータにダウンロードしてください。その上で、ドット絵エディターの画面で開き直して、「画像の追加」ボタンで貼り付けるようにします。
gifファイルの作成機能
複数の画像を作成し、並べることで、gifアニメーションを作ることもできます。
画面左側の描画ツールの下にある、一群のツールは、gifアニメーションを作るためのツールです。
今回は説明を省略します。
デジタル画像と画素
コンピュータのディスプレイでは、「色(光)を持つ点」をたくさん並べることで、画像を表示しています。この1つ1つの「色(光)を持つ点」を画素(ピクセル)といいます。
ドット絵(ピクセルアート)は、この考え方を使って絵を描いていることになります。
昔のディスプレイは解像度が低く(=1つの画面の中に並べられるピクセルの数が少ない)、画像を表示するための性能も不足していたため、1枚の画像のためのピクセル数も多くありませんでした。
そのため、モザイク画のような表現にならざるを得なかったのですが、現在ではディスプレイの解像度も、画像表示の性能も上がって、制限はありません。
それでも、ドット絵(ピクセルアート)が、1つのアートのスタイルとして愛されているというのは、とても興味深いですね。
最後に、2点、作例を示しておきます。ちょっとした省略や強調で、思いのほか多様な表現ができ、とても楽しいツールです。